いきなりバラクーダの大群のお出迎え

出発当日。14時30分発予定のフィリピンエアーラインは私達を成田で延々と待たせて、夜の8時に飛び立った。本当だったらセブ島で夕食を摂り、初日の宿泊地・マクタン島のコスタベラ・トロピカル・ビーチに向かうはずだったのに、夕食も摂れずにホテルにチェックインしたのは深夜の1時でした。
幸先の悪いスタートに嫌な予感もしたのだけれど翌朝、朝一番の高速艇・スーパーキャットで向かったボホール島は最高のロケーション! アロナパームビーチリゾートの部屋に入るなり、すぐにボートでバリカサグ島へと潜りに出かけた。フィリピン名物の至れり尽くせりの大名ダイブは性に合わないけれど、潜るなりバラクーダの大群のお出迎えに、前日の嫌な予感はすっかり吹き飛び、たった3時間しか眠れなかった疲れもすっかり忘れ去らせてくれたのでした。


ボホールへ向かう

セブのマクタン島にある国際空港までは、成田から約5時間。マクタンからは車でセブ港へ行き、そこで“スーパーキャット”という船に乗り込む。ボホールの南端・タグビランまでは約90分。タグビランから再び車を手配して、バングラオ島に入り、アローナ・ビーチを目指します。アローナ・ビーチまでは約1時間弱の距離。

なかなか大変な道程だけれど、ボホールのアローナ・ビーチはそれだけの価値があります。私たちは『アローナ・パームビーチ・リゾート』をチョイスしましたが、これが大正解!
値段も他と比較してそれほど高くなく、それでいて綺麗で使い勝手は良くて、従業員たちもしっかりしていました。ドイツ人経営だそうです。私たちが滞在中、奥さんのお腹がポッコリ。既に二世誕生していることでしょう。
(2002年9月滞在)
ボホール島の南端から更に南に下ったところにバングラオ島があります。この島の周辺に数多くのポイントが点在するので、この島自体がダイバー専用の島のようになっています。数年前までは冷房設備のないコテージが最高の宿泊施設だったようです。
アローナビーチ周辺は土産物屋(1畳ほどの店)が1件といくつかのダイブショップ、簡単な食料を置くお店が2件と食事の出来るお店が数件しかありません。
質素で素朴なとても好感の持てる島でした。
バリカサグ島にも宿泊施設があります。こちらはダイビング専門のようで、設備は大したものは無さそうでした。たった1台(多分)のテレビに島民が集まっていました。
上の写真は『アローナ・パームビーチ・リゾート』です。広い部屋に大きなベッド、独立したコテージ風の造りになっていて、隣室の物音はほとんど聞こえません。
ベッドの脇のカーテンを開けば、目の前にプール。その向こうにヤシの林があってそのままビーチへと続きます。ですから名前も“パームビーチ・リゾート”なんですね。
浜辺は毎朝、綺麗に掃除されて落ち葉も、前日に残されたはずの足跡もありません。夜には松明に火が灯され、とてもロマンチックな風情となります。
ハネムーナーには絶対にお勧めです。


ボホール島でのログです

 バリカサグ島・ブラックフォレスト 9月13日(金曜)
気温:30度  水温:29度  透明度:25m  最大水深:24.7m   平均水深:13.8m   潜水時間:56分   晴れ、波静か   
ガイドはリナンテという名の現地人。最初は聞き取りづらい英語で不安だったけれど、すぐに打ち解けてマンツーマンのダイビング。魚の説明もしてくれたけど、英名では私には無用の講釈でした。
ここブラックフォレストは通常は流れが結構あって、快適なドリフト・ダイブが楽しめるそうですが、この日は流れが弱く途中で潮の流れる方向が変わって逆戻りしたりと今ひとつでした。でも、珊瑚の美しさは最高! まったく痛んでいない。ソフト・コーラルも多く、とても美しい海です。
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 バリカサグ島・カテドラル 9月13日(金曜)
気温:30度  水温:29度  透明度:25m  最大水深:21.1m   平均水深:12.8m   潜水時間:55分   晴れ、波静か 
    
海底が何層にも重なったような地形で、ここも珊瑚がビッシリ。地形もケーブや亀裂が走っていたりと楽しめます。イソマグロなどともご対面できるそうだけど、私を迎えてくれたのは何千匹ものバラクーダでした。何度か私達の周りを旋回した後、まるで眼中に無いようなそぶりで去って行きました。 ギョロリと睨み付けていくヤツ、こちらと目が合うとスッと目をそらすヤツなど、バラクーダにも性格の違いがあるのを知りました。
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 バングラオ島・アルコポイント 9月14日(土曜)
気温:29度  水温:28度  透明度:25m  最大水深:25.3m   平均水深:12.9m   潜水時間:58分  曇り、波静か      
着底後、ケーブを抜けて外洋のリーフ壁に出るユニークなポイント。まったくどうしてそんな顔に生まれてきたのか不思議な魚・イザリウオをそこかしこで見つけることが出来た。
このポイントは私達の宿泊場所、アロナパームビーチリゾートのほぼ真ん前に位置していて、私達はボートでポイントへ向かったけれど(わずか2〜3分)、ビーチ・エントリーも可能かもしれない。
何度か水面下をツムブリやイソマグロが行き交ったりして、ここも御機嫌なポイントでした。
 バングラオ島・アローナ・ハウスリーフ 9月14日(土曜)
気温:29度  水温:28度  透明度:30m  最大水深:23.7m   平均水深:12.1m   潜水時間:68分  曇り、波静か 
    
リーフのドロップオフを降下していくと20mほどで砂地に着く。とても綺麗な砂地なんだそうだが、この日は残念なことに潮の流れのせいか濁りが入ってしまっていていまひとつとか(それでも透明度は30m以上!)。 しかし、 私には丁度よい流れで、快適なドリフト・ダイブが楽しめました。おかげで、私の最長潜水時間を記録して、たっぷりと海中遊泳を楽しませていただきました。
 バリカサグ島・ブラックフォレスト 9月15日(日曜)
気温:28度  水温:28度  透明度:15m  最大水深:27.1m   平均水深:12.7m   潜水時間:62分  曇り時々雨、波高し 
昨日から一緒になった外人さんのリクエストで、私が一昨日潜ったブラックフォレストに再挑戦。本当は他のポイントに行きたかったけれど、この日は雨に加えて風が強く、波も高くてそれ以外のポイントへは行けそうもなかった。風の影響で濁りもひどく、一昨日に比べたらまるで別のポイントのよう。
1本終了後、バリカサグ島に上陸しダイバー用リゾート施設のレストランで昼食。何もない素晴らしい島だった。レストランにはこの島唯一のテレビがあって(ほとんど写らない)、島民達が大集合。
 バリカサグ島・カテドラル 9月15日(日曜)
気温:28度  水温:29度  透明度:25m  最大水深:22.5m  平均水深:13.4m  潜水時間:64分  曇り時々雨、波高し
アローナビーチでは、いくつかのダイブショップが目に付きましたが、私は
ベイウオッチ・ダイブ・センターにご厄介になりました。典型的なフィリピンの大名ダイブ・スタイルです。現地ガイドのリナンテ君はとっても親切で熱心だったけれど、英語は聞き取り辛いし第一、魚の名前を英語で教えてくれても…ねぇ。でも、クルーもみな愉快な連中でした。物売りのおばさんたちが小さな舟でやって来て、こちらの船に乗り込んで土産物を売りつけに来たのには驚きました。