マジュロへ行くにはまずグアム経由かハワイのホノルル経由かのどちらかになる。どちらかを経由してグアムとホノルル間を結ぶコンチネンタル・ミクロネシア線に乗り換えねばならない。
ホノルル経由なら1回のトランジットで済むが、グアム経由だと途中の島々に立ち寄っての到着となる。グアム→チューク(トラック)→ポンペイ(ポナペ)→コスラエ→クワジェリン→マジュロ→ホノルルと結ぶ空路をこの便は週に2往復している。
本来ならどちら経由の方が値段的&時間的に効率的か調べるべきなのだろうけど、ホノルル経由だと日付変更線を2度も越えるため、飛行時間も日程調整も非常に判りづらい。肉体的にはきっとホノルル経由の方が楽なんだろうとは思うのだけれど、殆どの人たちがこのコースを利用しているようだ。きっと値段的にはこちらの方が安いのだろう。
どちらにしても、フライト中は液晶テレビで映画を観たり、ゲームをしたり、眠ったりでグアムまではアッというだ。
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」を上映していたけど、私は眠ってしまった。聞くところでは飛行時間が短すぎて肝心のラストまで上映できなかったらしい(~_~;)
グアム経由だと空港に留まる方が楽だ。なにせグアムには深夜の1時過ぎに到着し、その日の朝6時には搭乗手続きをしなくてはならないのだ。 わざわざホテルを手配しても滞在時間は2〜3時間となれば、重たいダイビング機材を持って移動することを考えても絶対に空港内に留まった方が楽だ。
私たちは昨年のポンペイ行きの経験もあったので、何の躊躇もなく空港泊を決めこんだ。
空港での過ごし方はふた通り。食堂(左)で酒でも飲んで過ごすか、右写真のように待合室のベンチで寝るか。ちなみに右の様なベンチの数は限られているので早い者勝ち。殆どのベンチには肘掛けが付いているので、ベンチの上で横になるのは無理。万が一のためにシートを持参したけど、運良くこのベンチを確保できた。
昨年、ポンペイを訪れたのも殆ど同じ月日だったのに、今回のコンチネンタル・ミクロネシア線は勝手が違って戸惑った。
まず満席なのに驚いた。昨年は自由に好きな空席に移動できたのに今年は空席ゼロ。しかも元横綱・曙の様な体躯の現地人が私の隣席に隣り合わせになった。右の写真をご覧あれ。
ちょっと見づらいけれど、足の太さの違いが判ります? 優に私の3倍はある! 恐縮してか、本人も一生懸命小さくなろうとしているのが、伝わってくるけれど、如何せん太いものは太いのダ! そんな簡単に細くなれるなら、世の女性達は苦労しないゾ! 結局、私はポンペイまで座席の1/3を隣人に占領されたままだった。
もう一つ戸惑ったのは、昨年は途中経由の島々で機内に残るも外に出るのも自由だったのに、今年は下車客以外の客も全て一旦、外に出されたこと。機内のセキュリティ・チェックのためだそうだが、意味があるのだろうか? 米政府に言われてやっているのだろうけど、おバカな事だ。面倒だったらありゃしない。私たちはグアム空港で寝ていたから良いようなものの、機内で睡眠を捕ろうとしていた乗客はたまったものじゃない。
しかも、各空港で待たされる間、抜き打ちの手荷物検査もあるのだ! 私たちはオリンピック選手じゃ無いんだゾ! せめて待たされる間にドリンク・サービスでもすれば良いのに。機上でのサービスなんて要らないから。
それでもそれなりに良いこともある。コスラエで待機された折りには、「タンジェリン・オレンジ」という果物の購入をお勧め。コスラエ空港で売っているこのミカンは、見た目は青くてとてもスッパそうで、実は私は買わなかったのだけれど、頂いて食べたらサッパリした甘さでとても美味しかった。投宿先の島ではビタミンが不足がちになるので、こちらで1袋購入して持っていったらいい。1袋に30〜40個ほど入っていて$2.5は安い。
それと、それぞれの島々はそれなりに特徴があるので、それらを実際に少しでも見ることが出来るのもいいのものだ。初めて降り立ったコスラエは、昨年訪れたポンペイに雰囲気が似ていた。
米軍事基地があるのでクワジェリンだけは機内で待機さでられた。機内アナウンスでは撮影禁止のような事を言っていたけれど、早口で聞き取れなかったから撮影しちゃいました(^_^;;;  左はレーダー基地らしき建物、右は軍の輸送機です。このクワジェリンは世界最大の環礁だそうで、ナント!サンフランシスコからこの環礁内目がけてロケットを打ち込んでいるらしい。そのロケットを迎撃する訓練しているのだそうだ。
なので軍人は居ないとのこと。確かに数十人が乗り込んできたけれど、軍人というよりは研究者っぽかったなぁ。
それにしてもサンフランシスコからこの環礁の輪っかの中にロケットを打ち込むとは、アメリカって国はまったく何を考えているのか。
自国の軍事力と技術には相当の自信があると宣っているのだから、むしろここから自国に向けてロケット打ち、国民の前で迎撃して軍事力の誇示をすればいいだろうに。この素晴らしい海、自然に向けてロケットを打つとは呆れ果てる。しかし、あのビキニ環礁で原爆実験をする国だからなぁ。
帰国時は当然、この逆をたどるわけだけど、帰国時の空港泊は少々きつい。グアム到着は夕刻5時過ぎ、出発は翌朝の6時だ。約11時間の滞在。ここはホテル泊にして、お土産でも買い込んだらいい。そしてワン・アドバイス。宿泊に必要な物だけを機内手荷物にして、ダイビング機材などの不必要なものは、最終目的地まで預けると便利です。グアムでバゲッジが出てくるのを待つ手間も、移動にゴロゴロと重い思いをしなくて済みます。お勧めですよ。
タラップをフォークリフトで運んでる(コスラエ)と驚いていたら…→→→ ←←←今度は人力でタラップを機体に設置していた(ポンペイ)
(2004年9月記)