日本から西の方の外国に行きたいと数年前から画策してるのに、ナンとかの春だの民度の低い血の気の多い思想集団が暴徒化するなど、どうにも恐ろしくて行く気になれず、北の国はそもそも論外。そうなると方角は東か南に限定される。     “同じ場所には再訪しない”が私の原則なのだけれど、休める日数やら飛行機のスケジュールなどの制約もあり、しかもこれだけ各国訪問していれば、もはや初めての訪問地を探すのは至難だ。結果、8年ぶりのロタ島再訪とあいなった。 
2007年9月、初めてロタ島を訪れた。その渡航前、高校時代からの友人に「ロタ島に行くよ」と言ったら、とても良いところだという言葉が返ってきて、それゆえに期待度も高くワクワク気分で向かったのだった。その時のロタ島は、確かに楽しかったし食事も美味しかった。    ところが今回再訪して、その激変ぶりに驚いた。島の東部にある空港に降り立ち、南の外れにあるソンソン村に向かう道々、どう見ても数年前に閉鎖されたようなホテルや施設が目に付いた。8年前に来たときに利用したロタホテルも、好きだったレストランも閉鎖されていた。 
まぁ思えば、サイパンだって一時期の活況は何処かに行ってしまったし、そもそも日本人の渡航客が減少したことが大きな要因だろう。サイパンもテニアンも、そして今回来たロタ島も、日本人が減り中国や韓国人来訪者が格段に増えた。日本からのアクセスは更に不便になり、よってますます日本人来島者は減っていく。
アクセスの不便さだけで無く、ローカルエアーのルーズさも酷かった。成田を夕刻に出発してその日はグアム泊。翌日の昼過ぎに飛び3時前にはロタ島に到着するはずだったケープエアーは2時間遅れ。帰路は更に4時間も遅れて結局グアムでの乗り継ぎに間に合わず、再びグアムで一泊するハメになった。よって翌日の出社は見事に遅刻(T_T)

今回利用したホテルはソンソン村にあるバレンチノ・ホテル(下のソンソン村マップ参照)、右の写真。
 
私たちは本館の右隣りに建った新館(アネックス)を利用した。本館も新館もWi-Fi利用可能だけれど、電波は弱い。
部屋は広く綺麗で使いやすかった。しかし、利用した部屋のベランダサッシが壊れていて開けられず、エアコンもうるさくて夜は耳栓をして寝た。
レストランは朝食のみ(昼食も可能かも?)なので、夜は近くのレストランを利用しなくてはならない。8年前にもあった東京苑は味が良くなっていてメニューも増えてた。ホテル近くのピッザリアも利用した。一品の量がとても多くて、2品頼んだら食べきれなかった。後で聞いたのだけど、ピッザリアはタコスが美味しいらしい。東京苑はバレンチノからは徒歩10分ほど。ピッザリアまでは5分ほどだ。東京苑は頼めば車送迎もしてくれる。
この村の中には、かつては洒落たレストランがいくつもあったのに、残念でならない。
 
さてダイビングの画像は後ほど載せるとして、前回訪島した際には遺跡や戦時中の砲台などを見て回ったので、今回は離島日に島の北東部にあるバードサンクチュアリに行ってみた。(一部閉鎖されたホテルやお店の情報が残っているけど、前回の訪問記はコチラから)。

前回ホテルで見かけたナンヨウショウビン(右写真)にもう一度会いたかったのと(この鳥はロタ島の何処でもお目にかかれるが)、それ以外の鳥たちにも会って見たかったのだ。ソンソン村から車で30分ほど。遊歩道も整備されていて散策しやすかった。遊歩道から見下ろすと木々の上に鳥たちが巣を構えているのが見えた(下↓写真)。
  
もしも離島日が日曜日だったら、きっとバードサンクチュアリには行かずにテテトビーチにでも行っていたと思う。前回訪れたとき、たまたま日曜日にそのテテトビーチに行ったらおっちゃんに手招きされ、その家族とビールを飲んだ。彼らと色んな話をした。ロタ島の人々は本当にみなフレンドリーなのだ。
この島では鳥も魚も歓待してくれるけど、ローカルの島の人々とのコミュニケーションの方が素敵だ。道を歩いていても必ず挨拶してくる。朝食時、毎朝顔を合わせたポリスマンは、いつも必ず優しい笑顔で挨拶してくれた。みな、和やかに接してくれる。
 
さてバードサンクチュアリに戻る。
ここではアカアシカツオドリ(左上写真・営巣中)、・カツオドリ、シロアジサシ・クロアジサシ(左中)、アカオネッタイチョウ(左下)、シラオネッタイチョウ、オオグンカンドリ、カラスモドキ、ナンヨウショウビン(右上)、クロサギ、オオコオモリなどが見られるそうだ。
もしも本気で鳥たちに会いたいのなら、早朝か夕刻が良いだろうと思う。
 
【ダイビング】  
8年前に来たとき、この島には4、5軒のダイビングショップがあったと記憶するのだけど、今では今回お世話になったルビン・スキューバ・センターと前回お世話になったブルー・パームスしか営業していないようだ。ダイビングポイントは30ほどもあり、今回9本潜って他のダイバーに会ったのはロタホールでの1回だけだった。
世界最高と言って良い透明度を誇り、ポイントまでも船で一番遠いポイントですら20分、ほとんどのポイントが10分以内と、ダイビングには最高の条件が揃っているのに、なんともはや残念なことだ。異邦人ダイバーとしてはダイバーが少ないって事は嬉しいことでもあるのだけど。
 
今回はワイド一本勝負のつもりで行ったので、動画も何本か撮った。それも載せておこうと思う。
まずはロタ島の一番人気ポイントであるロタホール(右)。ホールに入ったときにはビームのような細い光の束が、イクジット時間頃になると太い光の束になる。
まずはホールの入り口、小さい方の入り口から入る時の動画から(下)。午前中なので、まだこの時点での光の帯は細い。
  
洞くつの中に光が差し込むのだから、当然天井の何処かに穴が開いているわけで……。穴に浮上するところが下の動画。ホールに入ってからわずか20分ほどだが、もうすでに光の束がだいぶ太くなってきているのがお分かりだろうか。
穴の部分、天井の水面にも入り口の明かりが入り込んで美しい青色を写している。
 
5月4日(月)
1本目=ファイアーワークス 
平均水深:15.1㍍、最大水深:23.8㍍、 気温=30.0℃ 水温=29.7℃ 透明度=40㍍ 
2本目=テーブルトップ 平均水深:14.3㍍、最大水深:24.9㍍、 気温=30.0℃ 水温=29.0℃ 透明度=35㍍
3本目=コーラルガーデン 平均水深:11.6㍍、最大水深:20.7㍍、 気温=31℃ 水温=29.6℃ 透明度=30㍍ 
この日、このロタホールに潜る前にロタ島のもう一つの名物ポイントでもある松運丸に潜った。前日に潜りに行ったのだが流れが速いからと止めたのだったが、この日の方が流れは強かった。ロープに捕まりながら潜行していくダイバーは、まさに鯉のぼり状態。吐き出す泡も真横に流れていく。この日、奇しくも5月5日だった。   5月5日(火)
1本目=松運丸 
平均水深:13.2㍍、最大水深:25.1㍍、 気温=30.0℃ 水温=29.9℃ 透明度=50㍍ 
2本目=ロタホール 平均水深:11.0㍍、最大水深:17.4㍍、 気温=30.0℃ 水温=29.4℃ 透明度=40㍍
3本目=シャークポイント 平均水深:14.2㍍、最大水深:20.9㍍、 気温=31℃ 水温=29.5℃ 透明度=50㍍   
8年前にはかみさんはまだライセンスを取得しておらず、この島で体験ダイビングをやった。その際に私も一緒に潜ったのがジェリーズリーフで、今回リクエストしていたのだけど風向き悪く行けなかった。白い砂地が砂紋を描き、太陽光がサンサンと差し込む素敵なポイントなので是非とも潜りたかったのだけど、残念! でも、そこに勝るとも劣らないポイントに連れて行ってもらったのだった(下写真・ピナタンリーフ)。  5月6日(水)
1本目=ピナタンリーフ 
平均水深:14.4㍍、最大水深:21.4㍍、 気温=30.0℃ 水温=29.5℃ 透明度=50㍍ 
2本目=ロタホール 平均水深:11.5㍍、最大水深:18.9㍍、 気温=31.0℃ 水温=29.4℃ 透明度=40㍍
3本目=セハノンドロップオフ 平均水深:14.2㍍、最大水深:25.8㍍、 気温=31℃ 水温=29.6℃ 透明度=40㍍    
【後記】


グアムやサイパンのほんのちょっと先に位置するロタ島だけど、現地に到着するのに前泊しなくちゃならないってのはどうにも不便だ。まぁ、少し早い便で行ってグアムとかサイパンの夜を楽しむってのもアリかとは思うけど、わたし個人としてはグアムもサイパンにもステイだけを希望する気持ちは無い。しかし、アクセスが不便になった分、海の中は独占できる。あの透明度と光を独占する気分は、確かに最高の贅沢だと思う。


(2015年5月 記)